説明とは難しいものだ

人に自分の思っていることを伝えるというのはとっても難しいです。
研修生と一緒に農作業をするときや、子供たちと農業体験をするときにいつも思います。

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農楽舎では学習旅行などで中高生が農業体験をしに来られることが年に数回あります。
利用される季節によって田植えをしたり、稲刈りをしたりなど、内容はそのときどきでご提案しています。

農業が初めてという方がほとんどなので、田植えのしかたや収穫のしかたなどを事前に説明します。
主に体験を担当している八代さんと山川さんはスラスラとわかりやすい説明ができるのですが、私はあがり症でたくさんの人の前で話すのに緊張して言葉に詰まってしまうため、事前に図を準備するなどして前夜にカンペを作り、誰もいないところでシャドーボクシングならぬシャドー説明をしています。

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例えばじゃがいもの収穫などでは、収穫時に見えない土の中のいもを傷つけないようにスコップを刺す位置を体得してもらうためには、どういう表現をしたらいいのか…などなど。

うっかり自分が収穫を何回か経験してスコップを刺す位置も角度も当たり前になってしまっているので、スコップを刺す位置は説明できても角度の説明が飛んでしまっていたり。
自分が土の中のイモの位置が大体予想できていて伝わっているつもりになって、初めて収穫する人の気持ちを忘れかけていることに気づいてハッとします。

やり甲斐は青天井慣れもあって今では黙々と続ける収穫作業。体験で訪れた人たちが小さな虫と出会って楽しむ様子や収穫物を見て新鮮に喜んでいる様子を見られると、嬉しくて説明の難しさに頭を悩ませていたことはいつのまにか吹っ飛んでしまっています。

岡村