無農薬田んぼの草対策が始まりました。
除草機を使って田んぼの中を歩き回ります。
農楽舎では植えてから約一週間ごとに除草機を三周かけて、稲を雑草に勝たせてやります。
エンジン付きで6条一気にできる機械もあるのですが、いかんせんパワーが強く、まだ稲の小さい初回は稲まで抜いてしまうので、オール人力のエコな道具を使わざるをえません。
手押しタイプの2条の除草機です。
自身の歩調に合わせ、リズミカルに押して歩きます。
最初はテンポを掴むのが難しく、片道で息切れするくらいハードに感じますが、除草機と息が合ってくると意外に疲れずサクサク進みます。
それでも半日でヘトヘトになりますが…
除草機を走らせると田んぼの外からは見えないくらい小さな草がたくさん浮いてきます。浮かせて退治するのが目的で、草の小さいうちにしないとあまり効果が望めません。
草を見ずして草を取る、です。
ただただしんどいようにも思えるこの除草機回しは、疲れるばかりでもありません。
いつも使う農業機械と違ってエンジン音が無く静か。除草機の立てる水音に耳を傾けながら一定のリズムが整うと、歩みを進める自分自身の気持ちも整うようでなんだか清々しい。
まるでゆっくりマラソンをしているように体中に酸素が行き渡り、足下のオタマジャクシや山に囲まれた田んぼの風景がいつもより鮮やかさを持って目に飛び込んできます。
悪くないぜ、と作業の後の写真の笑顔が物語っていますね。
岡村